第12期研究費部会(第7回) 議事録

1.日時

令和6年5月13日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 前回までの議論について
  2. 第6回研究費部会における積み残しについて
  3. 中間まとめ・審議まとめに向けた審議の進め方について
  4. 科研費(基盤研究)における研究の国際化について
  5. 「学術変革領域研究」の現状について
  6. その他

4.出席者

委員

白波瀬部会長、鷹野委員、大竹委員、尾辻委員、塩見委員、城山委員、中野委員、華山委員、山本委員、加藤委員、岸本委員

文部科学省

塩見研究振興局長、松浦大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、田畑学術研究推進課長、松本学術研究推進課企画室長、梅﨑学術研究推進課企画室室長補佐、他関係官

オブザーバー

杉野日本学術振興会理事長、水本日本学術振興会理事、岸本日本学術振興会学術システム研究センター副所長

5.議事録

【梅﨑企画室長補佐】
 おはようございます。文部科学省学術研究推進課の梅﨑です。委員の皆様おそろいになられましたので、白波瀬部会長、開会についてよろしくお願いします。
【白波瀬部会長】
 よろしくお願いいたします。
 おはようございます。時間となりましたので、ただいまより第12期第7回の研究費部会を開催いたします。
 議事に入る前に、事務局より御連絡等をよろしくお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】
 はじめに、事務局に人事異動がございましたので、御紹介をさせていただければと思います。前回の開催以降、4月1日付で大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)に松浦重和が着任しております。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
【梅﨑企画室長補佐】
 審議官のほうから一言、ご挨拶をお願いします。
【松浦審議官】
 4月1日付で研究振興局の審議官に着任いたしました松浦でございます。よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 本日の議題について、最初に前回の主な意見について説明をいただきました後、本日、前回の研究費部会における積み残しの議題、中間まとめ・審議まとめに向けました進め方について、科研費(基盤研究)における研究の国際化、「学術変革領域研究」の現状などについて御議論いただきたいと考えております。
 事務局より、御連絡事項及び配付資料の確認をお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】
 次に、事務局から、配付資料の確認とオンライン会議の注意事項について説明させていただきます。
 資料につきましては、事前にお送りいたしましたファイルを御参照ください。
 また、オンライン参加の注意事項についてですが、音声安定のため、発言時を除き、常時ミュート、マイクをオフにしてください。また、部会長、委員、オブザーバーを含め、メイン席の方は常時ビデオをオンに、その他の方は常時ビデオをオフにしてください。また、発言される場合は、挙手ボタンを押してください。その際、部会長が指名されますので、ミュート解除、マイクをオンにしていただき、その都度お名前を発言いただくとともに、オンラインでも聞き取りやすいよう、はっきりと御発言ください。資料を参照される際は、資料番号、ページ番号などを分かりやすくお示しいただくようお願いします。また、トラブル発生時は電話にて事務局に御連絡ください。よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 よろしくお願いいたします。
 では、議題に入ります。資料1に基づきまして、前回の研究費部会における主な意見について、事務局より説明をお願いいたします。
 松本室長、お願いいたします。
【松本企画室長】
 それでは、資料を共有しますので、少々お待ちください。
 資料の2ページ、前回の研究費部会における主な意見の復習をさせていただきます。資料2の関係、「科研費の国際化」ということで、タイトル自体がちょっとおかしいという御指摘がありましたので、それ以降は「科研費における研究の国際化」ということで説明をさせていただければと思います。
 こちらにおいては資料のとおりなのですけれども、特に研究分野によって国際性の定義が全く異なるのでという御意見とか、広い分野の研究者や実際に審査に携わっている者の意見を聞くことが大事という御意見がございましたので、4月以降、JSPSの学術システム研究センターで御検討をいただいていたということになります。それについては、後の議題で、中野委員から報告をいただくことになっております。
 次のページをお願いします。資料3の帰国発展研究関係についてです。こちらにつきましては、もう少し大型化したほうがいいのではないかという御意見とか、若手研究者向けに、もう少し門戸を広げてもいいじゃないかというような御意見、両方がございまして、次回以降の研究費部会で改善の方向性をお示しして、議論していただければと思っています。
 前回の研究費部会では事務局の不手際、WebExの調子が少し悪かったということもございまして、前回の資料4、審査区分の表、審査方式の見直し、実績報告書関係を紹介できませんでしたので、この後の議題のところで、まずはそちらを報告させていただければと思っています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。前回の議論の復習ということですね。ありがとうございます。
 では、前回の御意見も踏まえまして、引き続き議論を行いたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 では、次の議題に移ります。資料2、3に基づきまして、前回、第6回の研究費部会において積み残しとなりました「科研費審査区分表及び審査方式等の見直し」、「実績状況報告書・実績報告書等」につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
 室長、お願いします。
【松本企画室長】
 それでは、まず資料2を御覧ください。科研費の審査区分表と審査方式の見直しについてでございます。科研費の区分表と審査方式につきましては、平成30(2018)年度助成に係る審査から大きな見直しを行いました。科研費改革2018で従来の「系・分野・分科・細目表」を大くくり化して、現在の「大・中・小区分」の見直しを行ったりとか、「総合審査方式」を導入したりなどということを行いました。
 審査システムにつきましては、学術動向を踏まえて、10年に1度は必要に応じて適切な仕組みを検討するということになってございますので、現在、JSPSの学術システム研究センターにおいて、2028年度科研費の公募に向けたさらなる改善の検討がスタートしている状況でございます。
 参考資料の一番後ろになるのですが、JSPSに検討していただくに当たって、科学研究費補助金審査部会で基本的考え方を整理させていただいて、こちらをJSPSに通知しています。これに基づき、JSPSで議論していただいているという現状です。
 また資料に戻っていただいて、資料2です。「大・中・小区分」等の見直しもそうなのですけれども、特に研究費の配分につきましても、これまでのように一律に充足率を掛けて配分するというのではなくて、研究に対する評価等を加味した上で配分することができないかなどといった仕組みの導入について検討をしていただくことにもなっています。
 検討のスケジュールにつきましては、資料にお示ししているとおりでございます。これが審査区分表と審査方式の見直しについてでございます。
 続いて、資料3を御覧ください。こちらは研究実施状況報告書と実績報告書について、事務局として少し見直しができないかなという問題意識がございまして、検討を進めていければと思っている内容です。
 科研費においては、毎年度終了後に研究費の収支決算、収支の報告とは別に研究成果の報告として、研究実績報告書と基金種目は研究実施状況報告書の中で、研究実績も報告していただいております。加えて、さらに最終年度は成果報告書を出していただいているということになっております。そこの資料3に書いているように、これは研究期間が4年間のもののイメージですけれども、こういった形で報告書等を提出していただいています。
 ここはいろいろな御意見があって、科研費のこういう報告書類はあまり大したこと、そんなに大変ではないという御意見もありますけれども、研究成果の部分については、実績報告書と成果報告書の内容が少し重複する部分もございますので、我々のほうでは、できるだけ簡素化できないかなということも考えたいなと思っています。
 全体的には電子システムでの対応となってきて、以前より負担は軽減されていると思いますけれども、やれる範囲で、もう少し軽減を検討していければと思っています。
 次のページを御覧ください。研究実施状況報告書と実績報告書で報告を求めている項目が以下のとおりということであるのですけれども、成果報告書と項目が結構重なる部分でございますので、こういったところを少し簡素化できないかなと、今考えているところです。
 次のページとその次のページは、実際の実績報告書の様式になっております。
 資料の説明は以上です。
【白波瀬部会長】
 どうもありがとうございました。
 では、これまでの説明につきまして、御意見がありましたら、どうかよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。ここまでのところはよろしいですか。
 よりよい方向にということで検討が進んでいるということになりますので、この時点では御了解いただくというか、特に問題がなければ、次の議題に進めさせていただきます。多分、後半のほうがいろいろあるかもしれないので、時間を持っておいたほうがいいかもしれません。ここまでよろしいですか。
 分かりました。ありがとうございます。いろいろな御意見についての一対一のコメントはなかったので、引き続きまた適宜、情報共有をお願いいたします。
 では、次の議題のほうに進みたいと思います。
 資料4に基づきまして、中間まとめ・審議まとめに向けた議論の進め方について、事務局から説明をよろしくお願いいたします。
【松本企画室長】
 それでは、資料4を御覧ください。第4回(令和5年11月)でお示しした「今後検討すべき課題等について」に基づいて、第4回から第6回までの研究費部会では、研究種目の整理統合や応募資格の見直し、審査負担の軽減や研究費の質・量の改善・充実方策に関する議論を行っていただいたところです。
 今後、令和7年度以降の予算要求に向けた中間まとめや次期科学技術・イノベーション基本計画に向けた審議まとめを念頭に置いた議論を加速していただくに当たって、中間まとめ・審議まとめでそれぞれ取りまとめる事項について、おおよそ以下の表のとおりにしたいと考えています。
 一番左側が「今後検討すべき課題等について」の項目になっています。制度全体の話、それから持続可能なシステム等ということで、その中に研究種目の整理・統合、この中には、国際共同研究加速基金、学術変革領域研究や挑戦的研究を念頭に、種目の整理・統合ができないかという観点があります。それから、重複応募・受給制限の観点、応募資格・要件の観点が含まれています。
 また、助成の在り方、研究の枠組み等ということで、こちらも少し大きな観点ですが、基盤研究等の現在の区分の在り方といったところまで含んだ観点になります。
 それから、その他として、組織的な取組との連携方策では、設備も含んだそういった新たな支援策みたいな話や、民間企業との連携の促進といったことについても検討すべきではないかという観点になっています。それぞれについて、中間まとめではこの辺りまでを示したい、審議まとめではこれらを示したいということを示した表になっています。
 中間まとめですけれども、特に国際共同研究加速基金に関する具体的な方向性とか学術変革に関して検討の方向性を記載できないかと思っています。
 重複応募・受給制限、応募資格・要件のところについては、あまり深く議論をできない、慎重に検討すべき課題という御意見もございましたので、中間まとめでは、検討の方向性を記載するという形にしていきたいと思っています。
 一番上と下2つ、制度全体に関することと助成の在り方、研究の枠組み等とその他については、審議まとめに向けた検討課題として記載する方向でまとめたいと思っています。
 審議まとめについては、最終的には1月のまとめを予定していますけれども、こちらに書いている右の欄のとおり、それぞれ具体的な方向性が記載できればと考えています。
 資料の説明は以上になります。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
 では、中間まとめ・審議まとめに向けた議論の進め方(案)につきまして、御意見、御質問等ありましたら、どうかよろしくお願いいたします。
 では、大竹先生、よろしくお願いします。
【大竹委員】
 御説明ありがとうございます。大竹でございます。
 制度全体という部分があって、それは重要なお話だと思っている中で、具体的な規模感をということが記載されていたのですけれども、この具体的な規模感というのは、どの程度で出す想定をなさっているのでしょうか。これから検討ということかもしれませんけれども、もしそうであれば、どう検討していくのかということも含めて、お教えいただければと思います。
【白波瀬部会長】
 では、事務局のほう、よろしくお願いします。
【松本企画室長】
 現時点で具体的な数値とかを言うことは、なかなか難しいかなと思っています。例えば、少し議論のありました充足率の問題とか、採択率の問題がございますので、その辺りを段階的にどう上げていくのか。やはり一気には無理だと思いますけれども、十分なところまで引き上げるということを少し目標にできないかなということを考えたりしています。それに基づくと、大体、必要額とかということも導き出されてくるのかなということも考えたりしています。
【白波瀬部会長】
 では、尾辻先生、お願いします。
【尾辻委員】
 尾辻です。ありがとうございます。
 大竹委員からの今の御質問、それから松本室長からの御回答に補足する形で御検討いただければと思うのですけれども、昨年度の第4回の研究費部会で、この意見については、一応試算ベースのデータが資料として出ていたと思うのです。
 そのときの復習をいたしますと、現行の種目群を前提とした上で新規採択率を30%として、最低充足率を例えば70%、85%、100%というふうに3水準ぐらい設けて、必要額を試算したところ、100%の充足率の場合に、3,400億円程度という額が算定されていたと思います。私自身の個人的な算定だと、30%の採択率で、充足率100%にすると、3,800億円程度必要だったと理解しているのです。
 先ほどの議論でありましたとおり、今、科研費改革2028に向かって、種目だとか、配分額などといったところの改革も含めて、議論が進んでいますので、そこをアップデートをかけながら、一つの目安としては、採択率30%でいいのかというところと、充足率は70%ではなくて、90%なのか、100%なのか、その辺のところを、ある程度具体化していくと、必要額が出てくるのだろうと思います。
 一声4,000億円台に向けて、我々としては、充実化を図っていく検討を進めなければいけないのではないかということが、私の認識でございます。
 松本室長、もしよろしければ、補足いただければありがたいです。
【松本企画室長】
 ありがとうございます。
 尾辻先生がおっしゃったとおり、資料で提出させていただいて、今のままの研究種目で、全てを新規採択率を30%として、平均の充足率をそれぞれ70%から100%ぐらいまでということで試算をしたときには、大体所要額が、プラス大体350億円から1,200億円ぐらいという試算の資料を説明させていただいたところです。尾辻先生がおっしゃるとおり、そういう種目の見直しや重複などといったことが、結構重要に絡んでいきますので、その辺をアップデートしながら、ある程度目標のところをお示しできればいいかなと考えています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、次、中野先生、お願いいたします。
【中野委員】
 尾辻先生の意見とも重複するところが多いのですけれども、それ以外の観点という意味では、参考資料に挙げられているスライドの29ページを見せていただきたいのですが、実質額が大幅に減ってきています。特にドル建てです。その低下が非常に激しいということがあります。この後の議論でもありますが、今後、国際的な研究をさらに推進していくに当たって、相対的に日本からの貢献が小さくなるということが予想され、これはかなり大きな問題だと思います。現在、為替レートや物価の高騰などを考慮すると、もう待ったなしの状況だと考えています。したがって、科研費の増額と充実化ということは、国際競争力の強化の観点からも非常に重要だと思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 最初、大変重要な質問を大竹先生からいただき、前回の会議等も含めて、尾辻先生にアップデートしていただきました。やはり若干整理をして取りまとめてから、中間としては出していかなければいけないことは、ここで充足率について同時進行で述べることが重要であるのかという点です。つまり、現状はこうであるけれどもという形での位置づけであって、全体の規模感についていかにこれだけが必要なのかという説明のための一つの背景として持ってくる。
 それと充足率、もちろん採択率の話があるというように、区別をしながら議論しないと、突然な感じもあります。もちろん、採択率を100%にしたら、これだけ必要ですという話になるので、その間は連動しています。今、尾辻先生がおっしゃったとおりで、いろいろなところの関連議論はアップデートしていただきながら進めていかないといけないと思うのです。うまく議論の流れを考えて進めないと、細かいところだけに着目が置かれてしまって、結局、制度全体としての予算額獲得というところで、結果として足腰が弱くなるようなことでは困ります。
 そういう全体としてのめり張り感が必要ではないかという感想をもっておりますので、この辺りは、書き方とか要求の仕方に工夫をお願いします。今、ここの委員の先生方は御経験と知識をお持ちなので、論理を組み立てる上に極めて有利な環境にあると思います。ですので、論理的にポイントを明確にし、必要予算を獲得していくという方向で説明ができればいいかなと思います。
 規模感という点では、最終的には3,800億円という、4,000億円という一声が出ましたけれども、それを目指そうというようなことの規模感ということでよろしいですか。あるいは今、そこまでジャンプしちゃいけませんか。でも、そこを目指そうということのような気がいたします。
 先生方、あとはいかがでしょうか。よろしいですか。
 今、レートの話もあって、国際化のところで、また中野先生にお話しいただけると思うのですけれども、先生方、よろしいですか。もし何か基本的なところでの質問でも結構です。
 中野先生、どうぞ。
【中野委員】
 自戒を込めてなのですが、科研費の増額だけ要求しても、なかなか通るものではありません。したがって、我々が今進めている科研費改革とセットで考える必要があると思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 どうかその点をよろしく、こちらもよろしくお願いいたします。おっしゃるとおりだと思います。
 よろしいですか。では、また次、出ましたら、どうか御遠慮なくご発言ください。基本的なことにつきましても、御質問をどうかいただきますようよろしくお願いいたします。
 では、中間まとめということにつきましては、今、かなり根幹的なところでの確認が出てきております。やはり、今、中野先生からもあったように、ただお金だけを頂戴というわけではなくて、こちらとしても論理武装をしながら要求しなきゃいけないので、なぜ必要なのかも含めて、バックアップデータをしっかり取りながら、ドラフトの作成をよろしくお願いいたします。
 では、またお気づきになりましたら、適宜、御意見とか御質問をしてください。
 では、次の議題に移ります。資料5に基づきまして、科研費における研究の国際化につきまして、振興会における議論については中野委員から、それを踏まえた本部会としての方向性の案については事務局から、それぞれ説明をお願いしたいと思います。
 では、中野先生から、よろしくお願いいたします。
【中野委員】
 JSPS学術システム研究センターの中野です。
 前回の研究費部会におきまして、基盤研究(A・B・C)の評価に国際性の評価を加えることについて、広い分野の研究者の意見を踏まえて検討することになりましたので、センターで、詳細について議論しました。
 センターで取りまとめた方向性は、この資料5、スライド10のとおりですが、国際性に関する評定要素は、既存の学術的重要性等の評定要素とは別項目として、研究課題の国際的な優位性に関する評定要素を新たに設定します。
 特に国際性の定義は、各分野で異なりますので、できるだけ広い意味を持たせることで、科研費の審査を通じて、日本としての国際性の在り方を見いだせるような内容で設定することが重要と考えています。
 このため、評定要素においては、国際性に関する観点の例を示すことを考えていますが、具体的な例示としましては、スライドの一番のところに書いてありますとおり、将来的に世界の研究を牽引することが期待されるか、協同を通じて世界の研究の発展に貢献することが期待されるか、我が国独自の研究としての高い価値が創出するかといった内容を考えています。
 なお、評価に当たっては、相対評価ではなく、絶対評価を行うことで、真に国際性を有する課題を選定することを想定しています。
 報告は以上となります。よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、室長、よろしくお願いします。
【松本企画室長】
 それでは、資料に基づいて、「科研費における研究の国際化」に関する方向性の案について説明をさせていただきます。
 次のページをお願いします。1ポツは検討の経緯ですので、少し読み上げをさせていただきます。
 コロナ禍後の国際共同研究の進め方の変化や基盤研究種目群における基金化の拡大状況等によって、今後は「国際共同研究加速基金」以外の研究種目においても、さらなる研究活動の国際化が期待される。
 既に基盤研究等の枠組みでも国際競争力のある研究は数多く行われているところ、上記の環境変化を踏まえて、「国際共同研究加速基金」として別枠で助成する仕組みではなく、科研費の中核をなす基盤研究種目群において、審査によりそうした研究を見いだして、助成する仕組みが必要ではないか。
 我が国の研究力の相対的な低下が懸念される中、現在の物価高や為替高などの厳しい社会情勢も踏まえ、研究者が国際競争力のある研究に十分に取り組めるよう、応募額を尊重した研究費配分も望まれる。という整理をしています。
 2ポツの具体的な方向性ですけれども、研究費部会及び振興会の学術システム研究センターにおける議論を踏まえて、「国際共同研究加速基金」について、その機能を勘案しつつ、可能なものは段階的に基盤研究種目群に統合していくという方向性。その際、「基盤研究(B)」とほぼ差異がなくなっている「海外連携研究」については、速やかに基盤研究等に統合してはどうかという方向性を示しています。
 令和7年度助成に係る公募から、「基盤研究(A・B・C)」において「研究課題の国際的な優位性」を新たに評定要素に加え、高く評価された研究課題については、評価を加味した上で研究費を配分するなど、優先的な対応を行ってはどうかということを具体的な方向として、案として書かせていただいています。
 以上でございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、この今御説明いただきました「科研費(基盤研究)における研究の国際化」に関する方向性を踏まえまして、今後、中間まとめの取りまとめに向けた議論を進めていきたいと思います。よろしく先生方の御意見をお願いいたします。
 城山先生、その次、華山先生、お願いします。
【城山委員】
 ありがとうございます。中野先生、どうもありがとうございました。若干お伺い、御質問させていただければと思います。観点の例で3つ整理されていて、1つ目の観点と2つ目の観点というのがどう違うのかということをお伺いしたいのですが、私の理解する限りだと、多分、上記の最初の2つ観点は、世界の研究への貢献とか牽引という観点で、3つ目は地域であったり、国の独自性のようなものを評価するという観点かなと思います。
 1つ目と2つ目の違いというのは、例えばこのプログラムのもともとのもので言うと若手研究者の派遣だとか交流みたいなことにかなり重点を充てていたので、国際共同研究だからといって評価するわけではないのだけれども、とはいえ、そういうその具体的な連携というものも重要な要素があるということを踏まえて、2つ目の観点のところはその協同を通してということを重視して書かれているのかなと思いました。こういうところが私が読ませていただいた感じなのですけれども、そういう理解でいいのか。もう少し幅の広い御議論をされた上で、こういう3つに整理されたのか。そこの部分を補足いただければと思います。よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】
 中野先生、お願いします。
【中野委員】
 先生がおっしゃったように、実際の議論はもう少し幅広の議論をしております。すべてを挙げることはできないので、この3つにまとめておりますが、国際性というのは、分野によって大きく違っていて、例えば国際共同研究を我が国で実施して、イニシアチブを発揮するということもありますし、海外の国際共同研究に参加する、あるいは海外の大学・機関と連携して、研究環境を整えていくというようなこともあります。
 先生御指摘のとおり、1番と2番はオーバーラップするところがたくさんあると思いますけれども、どちらかというと、1番目に書いてあることは、我が国が先頭に立って世界の研究を牽引する国際共同研究、あるいは連携によって牽引することです。2番目に関しては、既に国際的に実施されている研究に我が国の研究者が参加して、さらに発展させるということを意味しています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、次、華山先生、お願いいたします。
【華山委員】
 華山です。御説明どうもありがとうございました。
 議論の内容を伺いますと、充足率に国際的な優位性に基づき加味して配分するという方向で制度設計が今後進むと思われますが、個人的にはぜひ採択率のほうも検討の中に加えていただければと考えております。
 もちろん採択率も充足率も両方重要なのですけれども、採択率におきましては、不採択だった場合の絶望感といいますか、そのときの自分の研究を否定されたと感じることもございます。特に大型研究費におきまして、基盤Sや特別推進など、採択率が10%しかないのは、非常に大きな問題だと思っております。
 日本を代表する国際的に通用する研究者が10%しか採択されない、残りの90%の研究者への配分が全てゼロ円ということは、日本の国際競争力を担っていく上で、非常に大きな損失であると考えますので、そのような枠組みのほうも、ぜひ御検討いただければなと思っております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。国際化と一緒に連動して議論をしましょう、してくださいというような話だったと思います。ありがとうございます。
 では、次、山本先生、よろしくお願いします。お待たせしました。
【山本委員】
 山本です。
 この今出ている評定要素のイメージなのですけど、2つ大事なことがあって、この吹き出しの部分というのは、このように表示されるのですか。
【中野委員】
 まだ決まっておりませんが、この点、非常に大事だと思っています。
【山本委員】
 ここが重要なポイントで、例示だけすると、もうそれに機械的に当てはめるような形に物事が進みます。なので、この精神のところをぜひ徹底していただくということが1点。
 もう一つは、これは応募者だけでなくて、審査委員に対して徹底しないと意味がありませんので、この精神の部分というか、考え方の部分をぜひ審査委員に、今年からあるいは今度からこういうふうに変わりますということを明確に示すような通達をしたほうがいいと思います。
【中野委員】
 ありがとうございます。学術システム研究センターのほうでも、そのような認識でございます。挑戦的研究を開始したときに、そのような議論があったかと思いますが、同じような議論が起こっていて、具体的な通達をすることが必要だと思っております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、次、鷹野委員、よろしくお願いいたします。
【鷹野部会長代理】
 取りまとめいただきありがとうございます。私は感想のようなものになってしまうのですけれども、観点の例の中の3つ目です。「我が国独自の研究としての高い価値を創出する」ということが挙げられていることが非常に重要だと思います。
 私自身は、これまでに大学を通してのいろいろな調査において、国際性ということに関して、共同研究をやっているかどうかという調査などを経験しておりますけれども、共同研究をやっているから国際性がある、という考え方はちょっとおかしいなと常々思っておりまして、独自性を持った研究を日本の研究者が進めていくというところを評価するということが非常に重要であると思いました。
 以上でございます。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございます。
 あとはいかがでしょうか。
 城山先生、ずっと挙がっているけど、また次ということですか。そうじゃない。城山先生、ありますか。
【城山委員】
 失礼しました。下げ忘れです。
【白波瀬部会長】
 分かりました。
 鷹野先生、ありがとうございます。今、感想ということでしたけれども、承ったということになります。
 では、次、加藤委員、お願いいたします。
【加藤委員】
 加藤でございます。
 今の鷹野先生の御意見とちょっと似ているのですけれども、この観点の例で3つあって、「我が国独自の研究」という国際性とその上の2つの国際性を同じ基準で、絶対評価ということですが、観点がかなり違うので、同じ尺度で、何か評価することは難しいように思います。その辺どういうふうに考えればよろしいのでしょうか。
【中野委員】
 すみません。中野です。
 我々は、分野によって国際性の定義も大きく変わっていくと考えておりまして、分野ごとに、それぞれのアピールの仕方があると考えております。
 したがって、もちろん、1番目の「将来的に世界の研究を牽引することが期待される」という観点で、国際性があるとアピールされる提案者もいれば、3番目の例のように、我々が希少性と呼んでいる、国際的に見ても希少な研究を推進するということで、国際性をアピールされる研究者もいらっしゃる。そういう違いについて、応募者も審査委員側もよく理解した上で審査するということが必要だと考えていて、3つの軸それぞれについて採点して、それを合算するなどの方法を考えております。
 以上です。
【加藤委員】
 分かりました。どうもありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 これから引き続き議論していただくということだと理解しているのですけれども。ほかに誰かいらっしゃいますか。よろしいですか。
 何をもって国際性というそもそも論もあるかもしれないですけど、今、山本先生からもありましたけど、やはりこの例のところに皆さん意見が引っ張られるところはあるなということが再確認したところです。
 あと、やはりただこういうものをつくると、応募者の側も自分の研究をどの角度から位置づけることが期待されているということが分かる点で非常に意味があると私は思います。
 ただ、そこで優位性、国際性と言ったときに、例えば化学とか物理とか理系の分野であって、そこがあえて国際的優位性と言う時代なのかという感じの部分もあるかもしれないし、国際的優位性という言葉自体がまだ現役というか、現在進行形でオーケーという分野もあるかもしれないしということで、それを優位性という言葉だけで落とすのかは議論です。ただ、研究なので、オリジナリティーということが最終的な落としどころだと思いますから、そのオリジナリティーを説明する際に、国際的にどういう位置づけがあるのかというような感じだと思うのです。
 ですから、牽引するなどということは、こういう日本の申請書などというもので結構出てくる言葉なのですけど、何かあまりに大きいというか、重たいというか、個人的にはそこまで行ったらいいなという希望的イメージも受けます。やはり若い研究者とか、今、本当にとんがっている研究者という方々になると、当然国際市場の中での戦いということになるかと思います。その辺りも含めて、もう少しうまく説明していただけるとありがたいです。今、山本先生もここの吹き出しのところをちゃんと書いてもらうのですよねという御意見だったのですけど、まさしくそのとおりです。よろしくお願いいたします。
【中野委員】
 承りました。実際、本人が気づいていない国際性というものもあると思うのですよね。
【白波瀬部会長】
 そう。
【中野委員】
 こういう申請をして、初めて自分の研究は国際的に意味があることだったということが分かることもあると思いますので、そういう方向で進めていきたいと思います。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 あと、今、事務局のほうからも説明が結構あって、全体としては吸収していくというか、あまり乱立することもよくないような気もするので、方向性としてはよいと私は思うのですけれども、御意見とか、何かありますでしょうか。
 あと一つ確認なのです。ここの科研費配分額というところで、名目実質は、今29のシートのところの参考文献であったのですけれども、これが直接関係しているということは、やはりその派遣のところが一番。つまり、共同研究にしても、会計としては、こちらで全部引き取る形ですよね。現在のここのデバリューというか、円高の話とか、為替が直接的ということは、派遣する場合でのような気もするのです。その辺りの理解は、これでよろしいですか。事務局。
【松本企画室長】
 そうですね。少しそういった意味も含めて、応募額を尊重した研究費配分などといったことを書かせていただいているところでございます。
【白波瀬部会長】
 なるほど。分野によっては、機種や機材とか、いろいろなもので、向こうから買ってくるとか、何かそういうのがあるのかなとも思ったりしたのですけれども。
【松本企画室長】
 はい。
【白波瀬部会長】
 お願いします。
 御意見はありませんでしょうか。よろしいですか。
 城山先生、どうぞ。
【城山委員】
 ちょっと概念的な話なのですが、中野先生のところの御説明では、国際性の定義という形で書かれていて、もともとの文章とか文科省のほうから御紹介いただいた文章では、国際的優位性と書いていて、この2つは同じ意味だと捉えていいのかという質問です。白波瀬先生が若干危惧された牽引するようなイメージが、優位性については若干あるかなという気はしていて、ただその優位性も国際的な重要な課題について連携して取り組むということも、これは国際的優位性なのだみたいな形で広く捉えるのであれば、そこは矛盾しないのかなと思うので、その辺りの言葉の使い分けをどう考えたらいいのかという辺りを、もし御意見があればお伺いできればと思いました。
【白波瀬部会長】
 中野先生。
【中野委員】
 おっしゃるとおりで、国際的優位性よりも、国際性としたほうがいいかもしれないです。いろいろな国際的な貢献の仕方、ビジビリティーの向上と、いろいろありますので、その辺りは誤解のないように、これから詰めていきたいと思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 あとはそもそものところで、今日はあまり出ておらずこの点、事務局側が最初説明してくれたからということはあると思うのですけど、なぜ今、国際化なのかということは、一つ本音と建前部分も多分あると思うのです。今やはりこの研究費部会としての国際性なりというものを立ち上げる意味づけということは、ある意味では、戦略的なところがあると思うのです。
 でも、その戦略的なところというのは、研究費部会の中間まとめとか最終的にまとめとも関連すると思うのですけれども、お金獲得のためにというわけではなくて、うまい枠組みと流れで説明してもらえるとよいのではないでしょうか。繰り返しなのですけど、私も最初のほうに何で今さら国際化なのですかみたいな質問をしたような気もするので、そういう質問をされないよう、何でこの研究費部会として新たにというか、今あえて国際という言葉を出してくるのかということは、背景的な意味も含めて、文章としては少し積み上げる準備をしていただけるとよいのではないかと思います。
 と同時に、やはり使い勝手というか、具体的な制度上の使い勝手が本当はあると思うので、海外で資金を獲得して、雇用されるということになると、物すごくハードルが高くなります。できればそこは日本からの資金で人材を送り出し、しばらくして日本に戻って貢献する、といった循環をイメージできるようにしていただけるとなおよいと思います。
【中野委員】
 承りました。その点も注意して進めていきたいと思います。我々はこれを単なる技術的なことだとは思っておりませんで、科研費の価値や効果をより見える化するという方向において、国際化や国際性は重要な要素としても考えております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 すみません。今、中野先生にというよりも、事務局のほうに向けて、もちろん学振さんは今は本当に技術的な区分のあれとかも本当にやられています。中野先生は委員でもあるので、情報共有の方どうかよろしくお願いいたします。
 よろしいでしょうか。では、ありがとうございます。引き続き議論につきましては、よろしくお願いいたします。
 次の議題に移ります。資料6に基づきまして、「学術変革領域研究」の現状につきまして、事務局より説明をお願いいたします。
【松本企画室長】
 それでは、資料6を御覧ください。学術変革領域研究の現状や導入の経緯についてです。この研究種目については、審査委員からも御意見が出ていますので、そういう状況を説明させていただいて、今回は自由に御意見、意見交換をしていただければと思っています。
 それでは、資料について説明をいたします。
 まず、資料6、12ページです。「学術変革領域研究(A)」と「学術変革領域研究(B)」、現状の学変ですが、もともと新学術領域研究の領域提案型を見直して、次代の学術の担い手となる研究者の参画を得つつ、多様な研究グループによる有機的な連携の下、様々な視点から、これまでの学術の体系や方向を大きく変革・転換させることを先導することなどを目的として、令和2年度に創設したものになります。
 その当時の見直しのポイントについては、資料に記載のとおりでございまして、次代の学術の担い手となるという部分、先ほど説明している部分と、助成金額と研究期間等に応じて、2つの区分を設置して、「学変(A)」は、新学術領域研究(領域提案型)の後継となる部分であって、研究領域を幅広く発展させる研究である「公募研究」をより充実をしたということ、「学変(B)」は、次代の学術の担い手となる研究者がより挑戦的かつ萌芽的な研究に短期的に取り組んで、将来の発展的なグループ研究につなげることを可能とする区分として、こちらは新設をしたという形になります。
 それぞれの区分の目的に応じて審査方式、評価方式を変えていまして、「学変(A)」では、「公募研究」の審査、これまで領域ごとに専門委員会をつくって、合議で審査をしていたのですけれども、こちらを2段階書面審査を採用をしているということ。それから、中間評価結果について、次の応募の際に活用するため、4年目に実施をして、フォローアップを2年目に実施をするとなっています。「学変(B)」は、応募金額が(A)に比べると小型なのですけれども、応募金額を考慮して、応募者及び審査委員の負担軽減を図るため、書面と合議により採択を決定すると、ヒアリングは実施をしないということにしています。
 各区分の概要については、資料の下半分に書いてあるとおりになっています。
 次のページを御覧ください。領域の研究はこれよりもっと前もあると思うのですけれども、特定領域研究からの変遷を少しお示ししたものです。
 従前の新学術領域研究について、幾つか課題というものが示されまして、真ん中の点線で囲んである分ですけれども、当時、作業部会を設置して、そちらで整理された課題となったものがこの3つです。種目名等が過度に新規性を意識させているのではないかという点。研究領域の構成や研究期間の設定に柔軟性がないため、領域代表者等にとって大きな負担となっているのではないかということ。研究領域の構成が厳格に決まっているために、研究の特性に応じた柔軟で機動的な対応が困難となっているという、この3点が整理をされました。
 上記の課題を踏まえて、作業部会においては、「学問分野に新たな変革をもたらすもの」、「学問分野において強い先端的な部分の発展をもたらすもの」を対象とするよう目的を見直して、研究領域の特性・規模に応じた制度設計とするとという方向性が取りまとめられて、それを受けて、現在の「学術変革領域研究(A)」と「学術変革領域研究(B)」という2つの区分ができているという流れになっております。
 次のページをお願いします。こちらは一応御紹介ということだけなのですけれども、『Nature』誌に掲載の論文がございまして、大規模な研究チームは既存の理論を発展させる傾向にある一方で、小規模な研究チームは革新的かつ破壊的な理論を創出する傾向にあるとされていまして、一応、「学変(A)・(B)」という性格の違いは、こうした研究とも整合的なものになっているのではないかなと考えました。こちらは御紹介です。
 次のページをお願いします。こちらは応募・採択状況です。「学変(A)・(B)」ともに、令和2年度以降、応募件数は減少傾向になっていますが、一応、安定化の方向にあるのかもしれません。 研究種目を新しく見直すと、やはり期待も高いので、当初は応募がかなり多いということはあるかなと思いますけれども、今は一応安定の方向になりつつあるのではないかなということです。
 いずれにしても、採択率はまだ「学変(A)」では10%、11%ですし、「学変(B)」では14%台ということになっています。
 一番右の公募研究は、下の米印でも書いてあるとおり、研究種目が出ると、公募研究を応募する領域数が増えてくるので、それによる増加ということになっています。
 次のページお願いします。こちらは審査委員会、審査委員へのアンケートで、研究種目の意義、研究費の総額・領域構成の柔軟性、制度趣旨と実態の関係、審査の在り方等に関する意見が幾つかございましたので、それに絞って紹介をさせていただきます。
 まず研究種目全般ですけれども、この研究種目は領域横断的な提案を公募/審査する点で申請者、審査者ともに新たな学術を考えるチャレンジとなっており、学術変革を少しでも進める事業となっているのではないかということ。
 先ほども少し議論がありましたけれども、審査委員の先生にも理解していただけるような、説明会なりオリエンテーションの機会があるとよいのではないかということ。
 主な計画研究メンバーを除いては、研究項目を増やすために無理やり人を加えているような課題も多いのではないか。不公平感を生んでいる印象がある。研究費総額や班の構成は研究の課題として柔軟に変化すべきではないかという御意見。
 学変の対象となっている2つです。既存の学問分野の枠に収まらない新興・融合領域の創成を目指す研究領域。当該学問分野の強い先端的な部分の発展・飛躍的な展開を目指す研究領域の2タイプがございますけれども、最初のほうに該当する融合研究が進んでいるものの、2番目のほうが弱くなっているのではないか。過度に「変革性」を求めるあまり、その解釈によっては、長期間にわたる深みのある学術研究が抑制されていないか、過度に融合性を求めていないか。科研費はボトムアップの学術研究を支える点が特徴なので、審査に先立って、この観点や上記の2つのタイプがあることは、もう少し審査委員の間で共有できるとよいという御意見。
 「学変(B)」についてです。「学変(B)」の内容はかなり高いレベルだと、非常に少ない数しか採択にならないことが、本当に残念であるというような御意見。
 多分、最初のいろいろ種目を見直すときの御議論の中で、「学変(B)」から「学変(A)」への優先枠があるというような話も、少し意見があったのかもしれませんが、現在ではそれが考慮されていないという御意見。
 審査については、計画研究課題の採否は、領域の採否にも関わるため、採択候補領域を決定した後に、計画研究過程の採否を審査するというやり方を取っていますが、それが非常に効率がよくないという御意見。
 審査区分が広いので、専門性をどのように評価するかが課題であるというような御意見。
 一応、こういう御意見があったという御紹介でございます。
 資料としては、最後になりますけれども、「御議論いただくに当たっての観点」ということで、少し整理をさせていただいています。
 1つ目は、現在の「学術変革領域研究(A)・(B)」は、平成29年の「科研費改革に関する作業部会」が取りまとめた「新学術領域研究」に関する3つの課題を克服できているのかどうかという点。
 2つ目、「学術変革領域研究(A)」、「学術変革領域研究(B)」に区分されているところ、研究チームの規模の違いは、実際の研究活動や成果の特性において、どういうふうに反映されてきているのかという点。
 3つ目、2つに分けて、それぞれ制度設計をしっかりしたことによって、かなり複雑な制度設計になっています。今後の道行きを議論するに当たっては、技術的な課題の検討もかなり要するので、「新学術領域」の見直し時の経緯も踏まえて、こちらは資料上、どのように議論を進めていくべきかと書いていますけれども、やはり少し作業部会的なところで議論を進めるのがよいのではと事務局としては思っているところもあり、3つ目の観点として書かせていただいています。
 資料のほうは以上になります。よろしくお願いいたします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
 では、17ページの「御議論いただくに当たっての観点」というシート内容も踏まえまして、学術変革領域研究の現状について、御意見、御質問、御自由によろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
 では、まず山本委員からお願いします。
【山本委員】
 山本です。
 学変に変えてから、たしか5年目になったのだと思います。審査委員などのところでいろいろな御意見が出てきているし、これらは非常に重要なものだと思うのですけど、まずはどういう成果が出ているかということを見極めることのほうが重要じゃないですかね。
 学変の(B)については3年なので、成果が出ているはずです。学変の(A)は、今年度の終わりに初めて出てくるのです。なので、この資料の中で、そちらのほうの評価があまり反映されていないように思うのです。
 何となくですけど、そちらのほうで問題があるのであれば、いろいろ変えていってもいいかなという気はするのですが、今、一方で、申請と申請数のほうについても、せっかく落ち着いてきているのです。もう少し様子を見たほうがいいのではないかという気はします。
 どうしてかというと、どういう課題が審査で認められて、実行されているかということがメッセージになるのです。それで応募者が変えてきます。なので、先ほど御指摘のあった審査の観点の1、2のところで、2が弱くなっているのではないかということについては、やはりそういうことを審査委員会のほうでもう少し認識していただいて、1つでも2つでもそういうものが出てくれば、またフィードバックがかかっていく。
 私が何となく思うことは、やはり少し急ぎ過ぎていませんかということです。遅れがあるシステムで早い対応をしますと、カオスになるということはよく知られている話でして、ある程度もう少し様子を見るということも一つの考え方だと思います。当面審査のやり方だとか、審査の負担軽減とか、そういうところはぜひやるべきだと思うのですけど、これがどういう政策効果を出したかという判断は、もうちょっと時間がかかるように私には思います。
 以上です。すみません。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 では、中野先生、お願いいたします。
【中野委員】
 学変(B)に関しては、もう少し増額して規模を増やすべきではないかと考えています。松本室長、それから先ほどの山本先生から応募数が落ち着いてきたというお話があるのですけれども、やはり採択率はまだ低いままですし、初年度の応募数の650件を見ると、これは制度が浸透して、落ち着いたというよりは、なかなか通らないから諦めた人も結構いるのではないかと考えます。
 若い研究者の中では、やはり学術変革(B)に対する期待は非常に大きなものがあって、それを諦めず、もちろん挑戦し続けている人もいるのですが、制度拡大されたら、再挑戦しようという人が必ず出てくるような気がいたします。また、増額による枠の拡大と同時に、当初検討されていた(B)から(A)への優先枠の設定などということも含めて、幅広の改善というか改革を検討したらいいのではないかと考えます。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 あとはいかがですか。
 加藤先生、お願いいたします。
【加藤委員】
 加藤です。
 意見というより質問なのですけれども、学変の(B)が終わった代表者が(A)に応募している例というのは、件数のようなデータはあるのでしょうか。もしあれば、教えていただきたいと思いました。
【白波瀬部会長】
 事務局、いかがですか。
【松本企画室長】
 実際にあります。今、具体的に手元に数字がないですけど、何件かはある。採択になっている方もいらっしゃいます。
【加藤委員】
 それは学変の(B)が終わった代表者が(A)に応募されている方が多いということでしょうか。
【松本企画室長】
 2件だったと思います。
【加藤委員】
 ありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 この流れが出てくるとすごいでしょうね。これは、やはり、かなりいろいろな意味で、国際的にも牽引するようなという感じがしますよね。
 ただ、学問領域で、そこは理系と文系で、やはり違う感じというか、積み上げ方という枠組みは理系のほうに見られ、制度的にも学問分野的にも連動しやすいと思います。文系になってくると、よくも悪くも、その違和感というのはちょっと感じないわけではないというか。
 またここまで引っ張ってきて、(A)に移れるということは、そもそも論の若手研究者の育成ということが、(A)と(B)に分かれたところではすごく大きいと思います。そこで優先枠かどうかということは、また次のレベルだと思うのですけど、でも2件でもあるということはよいですね。ないとおっしゃるのかと思ったけど、そこはいいニュースだと。
 加藤先生、それだけでよかったですか。
【加藤委員】
 そのような方がこれから増えていくのだと思いますので、非常にいいことです。ありがとうございます。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 ほかにいかがですか。
 今、山本先生から急ぎ過ぎるなとのご意見をいただきました。おっしゃるとおりで、意外とせっかちなところがありますよね。ずっと変わらないものもあるのですけど、急いでほしい制度もあります。ある意味でちょっと様子を見ようということかもしれません。
 今、先生がおっしゃった1巡、(B)のところは2巡目というところもあると思います。成果というものも、3年、5年というところなのですけれども、その枠組みで申請も設計されているはずなので、そこはフォローアップが必要だと思います。
 中野先生、どうぞ。
【中野委員】
 すみません。私、多分、性格が非常にせっかちなので、何かせっかちな意見ばかりを言っているような気もするのですけど、人材育成プログラムでJSTの創発的研究支援事業が進行しています。それによって、若手の研究環境がかなり改善され、さらに創発の場という形で、異分野融合ということも進んでいます。このような状況下で学変(B)は好機かなと思うのです。だから、科研費という制度の中だけじゃなくて、他のファンディングエージェンシーの人材育成プログラムなどというものと連携することによって、さらなる効果が上がるのではないかなと期待しております。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 今、私もせっかちになってきたのですけど、これは加齢のあれかもしれない。でも、その考え方はとても賛成です。やはりこの手のものは、特に若い人たちにはあると、いいチャンスになってくるのではないかと思いますよね。それを一つのお財布だけでといったら、ある意味で大変なところもあるかもしれないのですけど、そういう意味で、ベースのところをもう少し柔軟にしながらサポートをできると、本当にいいと思います。
 いかがでしょうか。よろしいですか。
【松本企画室長】
 先生、よろしいですか。事務局からです。
【白波瀬部会長】
 事務局、お願いいたします。
【松本企画室長】
 先ほど中野先生におっしゃっていただきましたが、実際、創発の研究者から、融合の場とかで、そういう異分野との融合が進んで、学変(B)が目標になっているという声も幾つか聞いていますので、そういう連携がどんどん出てくるといいのかなと思っています。
 山本先生から御意見をいただいたとおり、確かに我々も成果の部分の検証というものが必要かなと思ってはいます。
 技術的な審査負担軽減とか、審査コストの軽減については、技術的な面も多分にあるので、不断の改善を進めていくことだと思うのですけれども、この目的に沿った応募、どういったものが出てきて、どういったものが不採択になっていて、どういったものが採択になっていって、どういった成果が出ているかという中身の検証については、やる必要があると思っていますので、そういった機微な情報も触れるような検討に入ってくると、研究費部会というよりは、作業部会的なところで検証していくことが必要と考えています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 そういうことが発展的にできるという好事例になりますね。あと一つ個人的な質問なのですけれど、融合というか隣接領域でのどういう組合せなのか。これはバックデータで全然よいので、そこを不用意に出してしまうと、申請するほうはとにかく異分野で融合しなくてはならないと動きます。特に文系なんかだと、やはり融合というところで。そういう意味では、理系のほうがもうどんどん進んでいるという感じはしているのですけれども、その辺りはどうなのですか。やはり物理、化学、工学、という組合せが多いのでしょうか。その組合せのところは、個人的にはバックアップデータを構築して議論できるのではないかと思います。理系が中心になるのだけど、そこが例えば哲学とか歴史などというものが入ってきているのかどうかみたいなことは、成果のところで見たいなと感じておりますので、もし可能であれば示してください。
【松本企画室長】
 次回以降、できれば作業部会といったところでお示しできればと思います。
【白波瀬部会長】
 そう。もしできればと。急ではないのですけど、よろしくお願いします。
【松本企画室長】
 応募の状況について、詳細に、領域の構成とかも見ながら、検証していく必要はあるのかなと思います。実際、こういった分野と組んでいるというか、多いとかということは、印象としてはあるのですけれども。
【白波瀬部会長】
 そうではないかと思います。ネイチャー、サイエンスが中心で、進んでいる分野もあると思います。ただ、少し分野から離れると、存在すらも知らない状況があると思います。
 あとはよろしいでしょうか。
 もしなければ、引き続き、最初に山本先生からもあったように、少し成果のところで、情報をいただければと思います。完成に向けて充実した議論ができるのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。引き続き議論は進めていきたいと思います。ありがとうございました。
 もし何か一言ということで、御発言がなかった先生はいかがでしょう。全体を通してありますでしょうか。
 塩見先生、岸本先生、御遠慮なく、どうですか。
【塩見委員】
 塩見ですけど、一言。
【白波瀬部会長】
 お願いします。
【塩見委員】
 国際化を進めていくということはとても重要なことだと思うのですけど、やはり単にこちらから人を派遣するだけじゃなくて、ヨーロッパとかアメリカからどんどん来てほしいというときに、今、最もネックになっていることは給料なのです。やはり日本のポスドクとか助教みたいな給料ではヨーロッパ、アメリカからは誰も来てくれないので、そこを何とか変えることができないか。やはり大学の規定だとどうしようもないので、学位を取って、1年目、2年目の人はこれだけと決まってしまうし、その辺を何か制度的に別枠みたいな形でできたら、そういう人たちも。日本に来たい人は結構いるのです。大好きな人が結構いるし、ヨーロッパとかアメリカには、アニメというのかな、日本の漫画で育ったみたいな人たちはいっぱいいるのですけど、やはり日本の場合は、給料が多分半額です。もちろん日本は物価も安いですけど。
【白波瀬部会長】
 今は特にそうです。今は特に大変ですね。
【塩見委員】
 はい。だから、日本のポスドクの給料では来てくれないということを念頭に、では、いかに国際化を進めるかということを考える必要があるかなと思っています。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 マッチングの問題ですね。一方、国や地域での物価が違いますし保険料も違って、実質的に要るお金は少なからず違います。
 でも、塩見先生がおっしゃったように、違いがあるような気がします。ポスドクですごくもらっている場合もありますが、日本よりも結構大変だという場合もあります。その辺りも情報をいただきたいなと思います。でも、塩見先生がおっしゃったように、海外から良い研究者に来てもらいたいですよね。
【塩見委員】
 はい。ぜひ来てもらいたいと思うのですけど、よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。
 中野先生、何かありますか。
【中野委員】
 すみません。本日の議論にあまり関係ないことでもよろしいでしょうか。
【白波瀬部会長】
 はい。どうぞ。
【中野委員】
 昨今感じていることなのですけれども、文科省における研究不正の処分に関する不服申立て窓口を設置したらいいのではないかなということを考えておりまして、今、研究インテグリティは非常に重要なことになっており、不正行為に対しての厳正な対処が必要であることは言うまでもありません。しかし、一方で処分を受けた研究者の中には、処分の内容や手続に対して不服を感じる者がいます。
 例えば、米国ではNIHやNSFなどの主要な研究助成機関において、研究者の処分に対する不服申立ての窓口が設けられています。これは研究公正を守りつつ、研究者の権利というものを配慮した適正な対応と考えられます。
 日本でも、文部科学省が所管する競争的研究費の配分において、応募資格の制限などの措置が文科省によって取られることがあります。しかし、現状ではこうした処分に対して、研究者が不服を申し立てるフォーマルな仕組みが整備されていません。
 研究公正の確保と研究者の権利の保護、両者のバランスを取るためにも、文部科学省においても研究生の処分に対する不服申立ての窓口を設けることを検討すべきではないかと思います。研究不正の防止と公正な研究環境の醸成、そして研究者の権利の尊重を両立させるための仕組みづくりをご検討いただきたいと思います。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございます。研究費部会を超えた影響というか、非常に重要な点だと思いますので、ぜひ。
 事務局から何かありますか。ここでは、すぐ対応は難しいかもしれませんが。
【松本企画室長】
 そうですね。中野先生がおっしゃるとおり、通報窓口はあるのですけれども、不服申立ての窓口はありません。担当部署に御意見をお伝えしたいと思っています。
【白波瀬部会長】
 その点につきましては、ぜひよろしくお願いいたします。
 大竹先生から手が挙がっています。大竹先生、お願いいたします。
【大竹委員】
 ありがとうございます。元の議論に戻りますけれども、山本先生がおっしゃったとおりで、学術変革でどんな成果が出ているかというところは期待もありますし、我々として押さえるべきところかなと思いました。
 そこが恐らく最初の議論につながるのかなと思っていて、全体の充実を図るときに、充足率を上げるという言い方もあるかもしれませんけれども、やはりこう社会を変革するとか、学術を変革するなどといったところで非常に効果があるというリーズニングにもなるとは思いますし、学術変革だけではなくて、科研費全体として、日本の学術の進歩とか、あるいは優位性という言い方なのかもしれませんけれども、そこにこれだけ貢献しているのだと見せるところで、初めて全体の充実につながると思いますので、そういう意味では、最初と最後はつながっているのかなと思いました。ぜひ重みのあるリーズニングができるといいなと、今日は感じた次第でございます。
 以上です。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございます。やはり、こちらから明確にそういうことを出してくださいと要求することも重要かもしれないですよね。ありがとうございます。
 岸本委員、何かありますか。
【岸本委員】
 どうもありがとうございます。いろいろとまとまってきて、非常にすばらしい方向に向かっていっているなと思っています。
 それで、質問でも何でもないのですけれども、やはりこういった議論が進んでいく中で思うのが、審査をされて、そのフィードバックがきちんと返っていっているのかなというところを、私は心配しているところです。特に大型の科研費は、どういったところで差別化が進んで採択と不採択が決まり、もっと言えば、研究内容や申請書のどういうところを拡充すれば採択されるのかというところのフィードバックがあると、こういった科研費による基礎研究も盛り上がっていくのではないかなというふうに率直に思いました。感想みたいで申し訳ございません。
【白波瀬部会長】
 いえ、とんでもないです。大変ありがとうございます。いろいろな意味で、フィードバックというのは一方向じゃなく、やはり非常に重要なので、事務局のほうは大変ですけど、どうかよろしくお願いいたします。
 では、今日準備した議題は以上なのですけれども、課長のほうからも何か一言ありますか。
【田畑学術研究推進課長】
 ありがとうございます。本日御議論いただきました基盤研究種目のさらなる国際化につきましては、待ったなしに対応すべき事柄だと認識しております。また、我が国の研究力向上のためには、国際競争力の高い研究環境を構築すべきだと考えております。本日、当部会で御議論いただいた内容、また、学術システム研究センターにおいて検討いただいております具体的な評価基準を含めた国際的な研究活動を推進するための方策につきましては、確実に導入していきたいと考えております。
 また、科研費の充実につきましては、先ほど委員からも御意見があったように、量的充実に加えまして、質的充実を含めた制度の見直しとセットで進めることが大変重要だと私も考えております。
 以上です。本日はありがとうございました。
【白波瀬部会長】
 大変ありがとうございます。
 今日も限られた時間でしたけれども、御協力いただきました。予定時間よりも30分以上早く終わるというすばらしいです、ありがとうございました。引き続き皆様からの御意見、コメントをよろしくお願いいたします。
 では最後に、事務局より事務連絡をお願いいたします。
【梅﨑企画室長補佐】
 本日は、活発な御議論ありがとうございました。
 本日の議事録につきましては、各委員に御確認をいただいた上で公開をさせていただきます。また、次回の研究費部会の開催につきましては、日程調整後に改めて御案内をさせていただきますので、よろしくお願いします。
【白波瀬部会長】
 ありがとうございました。
 では、本日の会議はこれにて終了いたします。皆様、どうもありがとうございました。失礼いたします。
 
── 了 ──

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