(1)特殊学級及び通級による指導の現状と課題

 全国の小・中学校の特殊学級の平均在籍者数は約2.8人(平成16年5月1日現在)となっているが、障害種別あるいは都道府県別の平均在籍者数には幅があり、その実態は様々となっている。

 特殊学級には、すべての時間を当該特殊学級で過ごし、教育を受ける必要のある児童生徒がいる一方で、相当の時間を通常の学級との交流教育という形で障害のない児童生徒と共に過ごすことが可能な児童生徒もみられ、その実態は、児童生徒の障害の種類や程度、学校の実情等に応じて様々である。

 また、特殊学級を担当する教員については、当該学級に在籍する児童生徒への指導に加え、通常の学級に在籍する障害のある児童生徒に対する通級による指導と類似した支援やいわゆる「巡回による指導」を行ったり、通常の学級を担当する教員に対する相談支援を行ったりしている例もみられる一方で、十分な専門性を有しない教員が配置されるなど、必ずしも効果的に活用されていない例もみられる。

 さらに、通級による指導については、指導時間数及び対象となる障害が限定されており、特別支援教育を推進する観点から、より弾力的な対応ができるようにする必要がある。

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